現在では誰かが使用した自動車であっても、中古車としての需要が広く存在しています。ですがどのような中古車でも価値があるのかと言われればそうではありません。例えば自動車全体が大きく損傷しており、修理をしても本来の性能を発揮することが期待できないというようになってしまっているのであれば、中古車としても価値が無いということになってしまうでしょう。ではそうした中古車としても価値が無い状態になっている車はどのようになるのかというと、現在だとその多くが廃車として再利用されることになっています。
廃車として工場に持ち込まれた自動車は技術者たちによって部品のチェックが行われ、その中に再利用ができるような部品があれば、メンテナンスをしたうえで修理用のリサイクル部品として出荷されることになります。こうしたリサイクル部品は信用できないと考える人も多いのですが、高品質なリサイクル部品に関しては公式ディーラーの工場でも利用されるようになっており、広く活用されているのです。仮に部品が全て壊れていたとしても、廃車の価値が無くなることはありません。有害なガスやガソリンなどの危険物を取り除いたうえでスクラップとして分解し、それぞれの金属の種類に応じた形で出荷されます。
特に近年ではアジア圏の発展が目覚ましく、そこではインフラ用の資材や建造物の資材として鉄材への需要が高くなっています。現在、自動車というものはまさに資源そのものなのです。資源の再利用が重要視されるようになっているのですから、極限まで活用される現在のリサイクルの在り方は当然のものであると言えるでしょう。